ネズミの種類と生態

ネズミの生態

日本には10属20種以上のネズミが本州全域、南西諸島まで生息しています。
一般に数匹~10匹程度の群れで行動し、巣を中心に縄張りを張り、他のネズミの進入を排除します。
環境適応能力に優れていて、1日に体重の1/3~1/4の量のエサを摂ります。
雑食性で残飯だけでなく、昆虫、穀物類や種子、場合によっては共食いも起こすことがあります。
また繁殖力も非常に強く、年間5、6回の出産で一度に5~12匹の子供を産みます。

  • ほとんどが夜行性です

    ネズミは夜間に行動を活発化させます。最も活発なのは日没後数時間と、夜明け前)夜天井裏を走り回るのはその為です。

  • 色々な物をかじります

    ネズミは前歯が一生伸び続けるという特徴を持つため、常に何か堅いものをかじって前歯をすり減らす習性を持っています。

  • とても警戒心が強いです

    ネズミは警戒心が強く、ちょっとした環境や状況の変化も察知します。

  • 同じ場所を通ります

    ネズミは主に隅を行動し、通り道は一定しています。通り道には体の脂と汚れで黒光りした跡ができます。(ラットサイン)

ネズミの種類

  • クマネズミ

    成虫で体長1cm~1.5cmと小型で黄褐色で、背中に2本の黒いスジの模様が特徴です。
    飲食店などに生息する代表的なゴキブリです。
    もともと熱帯に住む種で、世界各地に広く生息していますが、寒さには弱く、20℃以下では繁殖できません。
    しかし暖房や空調の効いたビルや飲食店には1年中生息し、繁殖を繰り返しています。
    メスは一生の間に3~4個の卵鞘(らんしょう)を産み、1卵鞘あたり40~50匹の幼虫が生まれます。
    卵からわずか2ヶ月ほどで成虫になるため、繁殖率が非常に高いのが特徴です。
    アフリカから日本全国へ広がった種として、日本生態学会が定めた日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されています。

  • ドブネズミ

    クマネズミよりもやや大型で、耳はクマネズミよりも小さいのが特徴です。
    低温には強く、冷凍倉庫にも住み着く場合があります。高い所に上る垂直行動は苦手なので、床下などを中心に移動します。
    泳ぎが得意で水中を巧みに泳ぎます。
    都市部では土壌整備などにより近年生息数は減少傾向にありますが、地下街の通路などに不意に現れ、見る人を驚かせることがあります。
    シチロウネズミ、ハトバネズミ、チャイロネズミなどの別称があります。

  • ハツカネズミ

    クマネズミやドブネズミに比べ、一回り小さいネズミです。
    他のネズミの幼体に間違われることが多いですが、他のネズミの頭と肢が全体的に大きいのに対し、ハツカネズミは均整がとれている事から見分けがつきます。
    妊娠期間が20日程度であることがその名前の由来とされています。
    ゆえにハツカネズミの繁殖力は高く、短期間で爆発的にその数を増やします。
    そして小さな体で素早く動くので、捕獲するのは困難を極めます。
    なによりも建物内への侵入を予防する事が大切です。

  • アカネズミ

    日本の山野に広く分布する日本固有種のネズミです。
    森林を中心として、農耕地や河川敷など様々な場所に生息しています。
    後ろ足の筋肉が発達しているので、その行動範囲は1日あたり数キロメートルにも達します。
    ドングリやクルミなどの堅果類や穀類を主食としていますが、農作物へ被害を与える事があります。

ネズミ詳細比較表

体長 体重 毛色 繁殖期間 妊娠期間 出産/年 産子数/回 寿命
クマネズミ 15cm~22cm 150g~200g 褐色、黄褐色 生後3ヶ月~2年 20~21日 5~6回 4~8匹 1年~1.5年
ドブネズミ 19cm~26cm 140g~550g 赤褐色、黒色 生後3ヶ月~2年 20~21日 5~6回 8~9匹 約3年
ハツカネズミ 6cm~9cm 13g~30g 灰褐色 生後5週~ 17~20日 6~10回 5~7匹 約3年
アカネズミ 7cm~13cm 20g~60g 橙褐色 生後6ヶ月~ 20日 1~2回 1~8匹 1年~1.5年
クマネズミ ドブネズミ
体長 15cm~22cm 19cm~26cm
体重 150g~200g 140g~550g
毛色 褐色、黄褐色 赤褐色、黒色
繁殖期間 生後3ヶ月~2年 生後3ヶ月~2年
妊娠期間 20~21日 20~21日
出産/年 5~6回 5~6回
産子数/回 4~8匹 8~9匹
寿命 1年~1.5年 約3年
ハツカネズミ アカネズミ
体長 6cm~9cm 7cm~13cm
体重 13g~30g 20g~60g
毛色 灰褐色 橙褐色
繁殖期間 生後5週~ 生後6ヶ月~
妊娠期間 17~20日 20日
出産/年 6~10回 1~2回
産子数/回 5~7匹 1~8匹
寿命 約3年 1年~1.5年

ネズミの健康・衛生面での被害

  • 細菌感染

    ネズミは様々な菌や寄生虫を保有しています。
    糞尿からは重い腎不全を発症するレプトスピラ菌、食中毒の原因菌となるサルモネラ菌、そして有名なペスト菌などの病原菌を媒介します。

  • イエダニの発生

    ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)
    細菌(カンピロバクター、病原性大腸菌、サルモネラなど)

  • 人への直接危害

    赤ちゃんや寝たきりのお年寄りがネズミに噛まれる事故が増えています。
    噛まれることで鼠咬症などの病気に感染する場合があります。

  • 悪臭の発生

    ネズミの排泄物や腐乱した死骸からはウジやハエが発生します。

  • 恐怖・不安

    夜中ネズミの走り回る音により睡眠を妨害されたり、建物内への侵入の恐怖感に悩まされます。
    不眠症やノイローゼなど、精神的な病へまで進展してしまう方も少なくありません。

経済面での被害

  • 建物や家具への被害

    ネズミは通路や巣を作るために建物や柱に穴を開けます。
    家の強度が下がる恐れや、 修繕が必要になるなどの被害が発生します。

  • 食品への被害

    ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)
    細菌(カンピロバクター、病原性大腸菌、サルモネラなど)

  • 人への直接危害

    ネズミの害で最も多いのは食品への被害です。
    ネズミにかじられた食品はその後の安全を考え、全て処分しなければなりません。
    また飲食店や店舗などでは、営業停止処分やイメージダウンなど風評被害も無視できません。

  • 配線への被害

    ネズミが電気コードなどかじることにより、様々な被害が発生します。
    むき出しになった配線は漏電を招き、火災の出火原因となります。
    また、停電によるコンピュータや電気機器の故障、ガスホースをかじられることによるガス漏れ事故 なども発生しています。

Q&A

  • ネズミの活動が活発になるのはいつごろですか?

    ネズミは一般的に寒さが苦手なので、春になり暖かくなると活動が活発になります。また、ネズミが繁殖のピークを迎えるのは、主に春と秋です。ネズミの気配を感じたら繁殖期になる前に、早めに駆除をするのがおすすめです。

  • ネズミの気配は感じませんが、うちにもいるのでしょうか?

    ネズミは主に一戸建てや飲食店などに多いのですが、商業ビルや工場などで見つかることもあります。足音が聞こえたり、食品や備品などにかじられた跡があったら、ネズミがいる可能性が高いでしょう。

  • ネズミの駆除に使う薬剤は、人体への影響はありませんか?

    ネズミは主にトラップを仕掛けて駆除します。トラップには粘着シートと、ベイト剤(毒エサ)があります。ベイト剤は人が触れない場所に仕掛けますので、人体への影響はありません。

その他の害虫の種類

住まいには多くの害虫獣が潜んでいます。
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ここではその他の害虫の生態や駆除方法をご紹介します。

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    ゴキブリの種類は熱帯を中心に全世界に約4000種。見た目の不快感だけではなく、悪臭、病原体の運搬などの被害原因となります。

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    ネズミ

    近年ネズミによるトラブルが増えてきています。病原菌の媒介、大切な家屋や建具への被害、時には火災の原因を作り出すことさえあります。

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    ハエや蚊は不快感を与えるだけではなく、主に不衛生な場所で発生することから、病原菌の媒介や食品への混入などの被害を与えます。

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