蚊・ハエの種類と生態

蚊の生態

国内には約100種の蚊が生息していますが、その中で吸血性の主な蚊は10数種類です。
蚊の発生源は水のある所ですが、沼や田などの大水域から発生する種もいれば 小さな水たまりやどぶ川、汚水槽で発生する種など様々です。
普段の蚊は密や植物の汁を餌として生きていますが、産卵期のメスは卵を発達させるために 必要なタンパク質を得るため、ほ乳類や鳥類の血を吸います。

蚊の種類

  • アカイエカ

    アカイエカは日本全土に広く生息しています。幼虫の主な発生源は家屋周辺のドブや下水溝など、滞留した汚水を主としているため、特に家屋に侵入しやすい代表的な蚊となっています。春から活動を活発化させ秋の終わりまでに数世代を繰り返します。吸血嗜好性が強く特に夜間の被害が多くなっているため、眠りを妨げる害虫として嫌われています。
    フィラリアの一種、バンクロフト糸状虫の強力な媒介蚊として知られています。

  • チカイエカ

    チカイエカの亜種で、外見はアカイエカとほぼ同じです。
    しかしアカイエカと異なり、チカイエカは吸血しなくても1回は産卵することが可能です。
    主にビルの排水溝や地下水槽、地下鉄の構内に発生する都市型昆虫で、冬でも休眠せずに吸血活動を行います。地下街などで吸血の被害が多くみられますが、上階にあるオフィスなどでも被害を受けることがあります。
    ウェストナイル熱の媒介蚊としても知られています。

  • ヒトスジシマカ

    日本で最も代表的なヤブ蚊の1種です。北海道、東北の一部を除く広い範囲に生息しています。
    発生源の多くは、野外の雨水がたまる小型容器や古タイヤなどです。
    行動範囲が大変狭いため、襲われた付近には必ず発生源があります。
    朝夕に吸血活動が活発化し、特に人を好んで激しく吸血します。
    デング熱などの感染症を媒介します。

蚊の健康・衛生面での被害

  • アレルギー反応

    蚊に刺されると患部が赤く腫れて、痒みが出てきます。
    この痒みは蚊の唾液に含まれる成分に対するアレルギー反応が原因です。通常数時間~数日で治まりますが、人によっては過度のアレルギー症状が出る場合もあります。

  • 子供、赤ちゃんへの影響

    前述のアレルギー反応は大人より子供に注意が必要です。
    子供や赤ちゃんは無意識に患部を掻きむしってしまい、症状を悪化させたり広げてしまうことがあります。場合によっては「小児ストロフルス」という大きな発疹等を起こす病気の 原因となることがあります。

  • 感染症の媒介

    蚊の害として最も恐ろしいのは、蚊が感染症を媒介することです。
    蚊からの感染症として日本で最も知られているのは日本脳炎です。
    海外ではマラリア、 デング熱、ウエストナイル熱、チクングニヤ等の感染症で毎年数十万人の患者が発生しています。
    海外旅行で感染する例が非常に増えているので注意が必要です。

Q&A

  • 蚊が大量発生します。原因は何なのでしょうか?

    近くに川やため池などの水辺があったり、草木が茂っていると蚊が発生しやすいです。植木鉢の受け皿や、古タイヤに雨水がたまっているのも要注意です。

  • 蚊が発生しやすい時期は?

    蚊は夏場のイメージがありますが、気温が20度を超えると活発に活動すると言われています。近年の日本は温暖化の傾向にあるので、春や秋も注意が必要です。逆に気温が35度を超えると蚊の活動は鈍くなります。

ハエの生態

ハエの仲間は日本国内だけでも数千種類が生息していますが、害虫として特に重要な種類は数十種類になります。
ハエ、コバエ類は糞尿やゴミ、動物の死骸、食品、汚水などから発生し、病原菌の媒介や食品への混入などの被害を与えます。

ハエの種類

  • イエバエ

    大型のハエでは代表的な主です。体長は6~8mmで、日本各地及び全世界に分布します。
    イエバエは人が生活している環境に生息し、家屋内に好んで進入してくるので、不快害虫として嫌われています。
    また問題となったO-157もイエバエによって媒介されており、その後も被害が続いています。

  • ショウジョウバエ

    生ゴミや腐った果実などを好む体長2mm~2.5mmのコバエです。
    食品にたかるので、台所でよく見られます。
    卵から成虫になるまでの速度が速いことから、遺伝学の研究材料としてよく用いられています。

  • チョウバエ

    体長4mmのオオチョウバエと体長2mmのホシチョウバエの2種が、日本の家屋に現れる主なチョウバエです。
    日本全土に広く分布しています。 排水溝や汚泥から発生し、家屋に侵入してきます。
    幼虫が人の消化器や気道などに混入して、ハエ症を引き起こしたという例もあります。

ハエの健康・衛生面での被害

  • 病原菌の媒介

    糞尿や死骸にたかるため、病原性微生物の運搬者です。
    近年多くの患者も出ている腸管出血性大腸菌O-157を、イエバエが保菌していた事が問題となりましました。

  • 不快害虫

    コバエは体が小さくわずかな隙間から進入してきます。
    その為、食品への混入事故などを引き起こしやすく、飲食店や食品工場などでは 深刻な被害をもたらしかねません。

Q&A

  • 市販の殺虫剤を使ってもコバエが減りません。

    成虫の駆除とともに、発生の元を絶つことが大事です。ショウジョウバエなどは厨房の食品や生ゴミにたかるので、衛生的な環境を保ちましょう。観葉植物の土に含まれる有機物をエサとするハエもいます。

  • 一度、駆除すれば、もうハエは発生しませんか?

    成虫を駆除しても、卵や幼虫が残っていると、再びハエは発生します。弊社では、卵や幼虫のいそうな場所にも消毒や薬剤散布を行います。

その他の害虫の種類

住まいには多くの害虫獣が潜んでいます。
大切な住まいを蝕む害虫の駆除・消毒もアドバンスサービスにお任せ下さい。
ここではその他の害虫の生態や駆除方法をご紹介します。

    • 特長と形態
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    ゴキブリ

    ゴキブリの種類は熱帯を中心に全世界に約4000種。見た目の不快感だけではなく、悪臭、病原体の運搬などの被害原因となります。

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    ネズミ

    近年ネズミによるトラブルが増えてきています。病原菌の媒介、大切な家屋や建具への被害、時には火災の原因を作り出すことさえあります。

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    シロアリ

    住まいの大敵であるシロアリ。放置すれば大切な家屋を痛めるだけでなく、土台や柱など家屋の耐久性までも失いかねません。

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    蚊/ハエ

    ハエや蚊は不快感を与えるだけではなく、主に不衛生な場所で発生することから、病原菌の媒介や食品への混入などの被害を与えます。

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