シロアリの種類と生態

シロアリの生態

シロアリは昆虫分類学上では等翅目(等しい羽根をもつ仲間)に分類され、アリとは全くの別種です。どちらかというとゴキブリに近い昆虫で、世界にはおよそ2200種以上のシロアリの仲間が生息しています。
シロアリは建物や樹木、農作物などを食い荒らす害虫として有名ですが、直接被害をもたらすのは そのうちの50種あまりです。
東京、千葉、埼玉など都心部でも見られます。

シロアリは女王アリを中心に、数万~数百匹の集団社会(コロニー)を形成しています。
羽アリ、兵隊アリ、そして巣の90%以上を占める働きアリが、他のシロアリに食料を分け与える役割を担っています。
幼虫の段階では全て同じなのですが、女王の分泌するフェロモンによって階級分けが決定されます。
コロニーがある程度大きくなるとニンフが増え、このニンフが羽アリに成長し、新たなコロニーを作るために飛び立ちます。

シロアリの種類

  • ヤマトシロアリ

    アカイエカは日本全土に広く生息しています。幼虫の主な発生源は家屋周辺のドブや下水溝など、滞留した汚水を主としているため、特に家屋に侵入しやすい代表的な蚊となっています。春から活動を活発化させ秋の終わりまでに数世代を繰り返します。吸血嗜好性が強く特に夜間の被害が多くなっているため、眠りを妨げる害虫として嫌われています。
    フィラリアの一種、バンクロフト糸状虫の強力な媒介蚊として知られています。

    女王アリ 体長:11mm~15mm 特徴:黄白色
    羽アリ 体長:4.5mm~7.5mm 特徴:頭部は黒褐色で体は黄色、羽は黒褐色、半透明
    兵アリ 体長:3.5mm~6.0mm 特徴:頭部は淡褐色で円筒形、体長の1/2の長さ
    職アリ 体長:3.5mm~5.0mm 特徴:小型で乳白色
  • イエシロアリ

    イエシロアリは猛烈な加害性を持ったシロアリです。寒さに比較的弱く、主に太平洋側の温暖な地域に生息しています。大きな巣を作り、1つの巣に生息する個体数は100万匹に達すると言われています。水分を運ぶ能力があり、木材を加湿しながら食害するので、家屋全体が被害対象となります。
    羽アリは6~7月の夕方から夜にかけて、数万の個体が一斉に飛び立ちます。光を好む性質があるので、街路灯や門灯などの灯りに多くが集まります。

    女王アリ 体長:30mm 特徴:黄白色
    羽アリ 体長:7.0mm 特徴:やや大型。体頭部は茶色で腹部は光沢のある黒褐色
    兵アリ 体長:8.0mm~11mm 特徴:大型。頭部は茶褐色、体は褐色で体長の 1/3の長さ
    職アリ 体長:5.0mm~8.0mm 特徴:乳白色、脱皮後に兵アリや羽アリになる可能性があるので擬職蟻と呼ばれる
  • アメリカカンザイシロアリ

    アメリカカンザイシロアリはその名にも付く「乾材」に巣を作る北米原産の外来種です。

    乾燥していない木材でも食害にあうので、床下や腐敗の進んだ壁中などへの被害も見られます。
    ヤマトシロアリやイエシロアリと土壌の中に巣を作ることができますが、アメリカカンザイシロアリは土壌中に生息することはありません。飛来したアリがあらゆる場所から家屋に侵入するので、 対策の難しいシロアリです。東京、千葉、埼玉など関東中心に分布しています。

    女王アリ 体長:10mm 特徴:黄白色
    羽アリ 体長:7.0mm 特徴:やや大型。体頭部は茶色で腹部は光沢のある黒褐色
    兵アリ 体長:8.0mm~11mm 特徴:大型。頭部は茶褐色、体は褐色で体長の1/3の長さ
    職アリ 体長:5.0mm~8.0mm 特徴:乳白色、脱皮後に兵アリや羽アリになる可能性があるので擬職蟻と呼ばれる

シロアリの羽アリとクロアリの羽アリの違い詳細比較表

シロアリの羽アリ クロアリの羽アリ
外見
羽の形 前後の羽の大きさが同じ 後ろの羽の方が小さい
胴体 くびれが無く太い くびれがあり細い
触角 数珠状でまっすぐ くの字に曲がっている

シロアリの被害

  • 目に見えない間に被害が進行

    多くの場合、シロアリは土の中から建物の基礎部分を伝って床下の木材に到達します。木材の表面ではなく内部に通路を作って食べ続けるため、見た目には被害が分かりにくく、気づいた時には食害がかなり進行していることがあります。

  • 木材以外も餌にする

    木材のほかに断熱材やスポンジ、プラスチック、紙類も餌にしてしまうほど、シロアリは雑食で食欲旺盛。また、コンクリートですら穴を開けながら侵入・進行することができるため、木造建築以外での被害も広がっています。

  • 地震が起きると倒壊の危険も

    日本は地震の多い国です。シロアリの食害だけで建物が倒壊することはありませんが、そこに地震が重なると非常に危険。ある地震の際、損壊の激しかった建物の多くにシロアリの被害があったという調査報告も出ています。

Q&A

  • シロアリ被害を簡単に見つける方法は?

    扉の立て付けが悪くなったり、歩くと床がブカブカする感覚があったら、被害が進んでいる可能性があります。シロアリ被害は素人ではなかなか気づきにくいので、初期で見つけるには専門業者に点検してもらうのがいちばんです。

  • 木造ではなく鉄骨造の住宅なら安心ですか?

    鉄骨造であっても、内部の建具などには木が使われています。そうした部分がシロアリに狙われるので、鉄骨造であっても安心とはいえません。

  • シロアリの被害ってどんな感じ?

    日本に多いのはヤマトシロアリですが、被害を受けた住居の中には、壁を開けてみたら人の腰の高さくらいまで中がスカスカに食われていたこともありました。シロアリは湿気や水分が好きなので、浴室やトイレ周りは被害を受けやすいですし、ほんの少しの雨漏りや水漏れを放置するとシロアリには格好の環境になります。

  • シロアリを放っておいたらどうなるの?

    シロアリに食われた木部は強度が弱まるので、住宅の補修が必要になります。被害が進めば進むほど大規模な補修が必要となり、経済的にも大きな負担になります。

その他の害虫の種類

住まいには多くの害虫獣が潜んでいます。
大切な住まいを蝕む害虫の駆除・消毒もアドバンスサービスにお任せ下さい。
ここではその他の害虫の生態や駆除方法をご紹介します。

    • 特長と形態
    • Q&A

    ゴキブリ

    ゴキブリの種類は熱帯を中心に全世界に約4000種。見た目の不快感だけではなく、悪臭、病原体の運搬などの被害原因となります。

    view more≫
    • 特長と形態
    • Q&A

    ネズミ

    近年ネズミによるトラブルが増えてきています。病原菌の媒介、大切な家屋や建具への被害、時には火災の原因を作り出すことさえあります。

    view more≫
    • 特長と形態
    • Q&A

    シロアリ

    住まいの大敵であるシロアリ。放置すれば大切な家屋を痛めるだけでなく、土台や柱など家屋の耐久性までも失いかねません。

    view more≫
    • 特長と形態
    • Q&A

    蚊/ハエ

    ハエや蚊は不快感を与えるだけではなく、主に不衛生な場所で発生することから、病原菌の媒介や食品への混入などの被害を与えます。

    view more≫

お申し込みはこちら≫