香りが与えるプロモーションの力とマーケティング影響力

コラム

「臭覚」にまで訴えるプロモーションを行うことが出来る

アメリカ発のカジュアルウエアを主力とする人気ファッションブランド「アバクロ(アバクロンビー&フィッチ)」
誰もが知っているハリウッド俳優やサッカー界のレジェンド選手といった著名人をはじめとする世界中のセレブ、ファッションリーダーたちが愛用する有名ブランドの一つだ。

 

このアバクロ人気を支える重要な要因としては、製品そのもののデザイン性や品質はもちろんの事、徹底したブランドコンセプトの追求があげられる。アバクロのブランドイメージ戦略を語る上で欠かせないのが、国際的な写真家を起用した広告写真や店舗演出がある。

 

ニューヨークやハワイのアバクロに一度でも訪れたことがあるなら、その時の情景を今でも印象深くご記憶のことだろう。店内に一歩足を踏み入れれば、抑え気味の照明、ポップでワイルドな音響、国際的著名写真家作品のポスターやディスプレイ、センスの良い販売員など演出の一つひとつが、まるで魔法にかけるように陳列された商品をいっそう魅力的に輝かせ、顧客の購買意欲を高める。まさに、この「かっこ良さ」こそ店舗演出の狙いであり、他社ブランドとの差別化をはかる為の見事なブランドイメージ戦略なのだ。

 

さらにアバクロのショップにはもう一つ他の店にはない大きな特徴がある。

それは「香り」

 

ブランドイメージに基づいて開発したオリジナルの「香り」が店内を満たしている。

おだやかな柑橘系。

上品でいて、かつセクシーな香りが店内に一日中漂っている。

 

そしてこの香りこそがアバクロシップの独特な雰囲気を醸し出している大切な要素なのである。

広告ディスプレイ、BGM、照明、接客といった演出はいずれも顧客の「視覚」や「聴覚」に訴えるものだが、さらにオリジナルの香りを使って顧客の「臭覚」にまで訴えるプロモーションを行っている。

 

お決まりの香りで満たされた店内を訪れる来店客は

一瞬にてアバクロのブランドイメージを香りのメッセージとして受け取り、

他の店では体験できない香りをブランドイメージとして記憶に刻むことになる。

「初対面の時に相手の何をみるか」で「ニオイ」43%

米国で行われたある調査で興味深い結果が出されている。

 

「初対面の時に相手の何をみるか」という問いに対して、
第一位は「顔」であったが「ニオイ」を挙げた人が実に43%にも上ったというのである。
逆に、多いと思われた「声」は下位にランクされた。

 

つまり「ニオイは人にしるしをつける」ものと言えます。
ニオイの元となる物質の情報は人間の鼻から入って
大脳の深いところへ直接、到達する。

 

そこでは「刷り込み」のような事が行われるため、
一度、あるニオイをかげば、それに対する特定のイメージが形成される。

 

こうした作用を利用して、
香りをあるブランドと一致させるように働きかければ
「香りのよってブランドのしるしをつける」ことが出来る。

 

これがビジネスにおける「香りのマーケティング」のベースとなる考え方である。

 

企業やショップのイメージや、理念に合った香りを選び、
お客様に発信することでブランド力を高め、販売促進につなげることができるのです。

香りを使ったビジネスの技術的問題

ここまでお伝えして是非取り入れてみようと思った方もいらっしゃるかと思います。
ですが、店内やオフィス内、ロビーなどで香りを流し、ビジネスに効果的に役立てるためには、
次のような条件を満たさなくては効果が期待出来ません。

 

①香りは、一定のスペース内の隅々にまで、均一に流れなくてはならない。

②香りは、長時間にわたって持続されなくてはならない。

③最も効果的な香りを適切に選べるように、香りの種類が豊富でなくてはならない。

④使用に際して、顧客や従業員にとって安全、安心なものでなくてはならない。

⑤導入、運用のコスト負担が低く抑えられなくてはならない。

⑥メンテナンスやコンサルティングの体制が整っていなくてはならない。

 

例えば①に挙げた条件は、香りの発生させる機器の周辺と、

そこから離れた場所とで、香りの濃度にムラがあってはならないということである。

 

先に、「香りの好悪には濃度が深く関わっている」

と述べたが、香りをスペース内のいたるところで

均一に流せなくては、思ったような効果は上がらない。

 

また、せっかく香りを流しても、すぐに匂いが消えてしまうのでは、

やはり効果は上がらないし、費用も割高になってしまい、安全性やコストの問題も出てきます。

 

こうした条件を全てクリアする製品やサービスは、ごく限られております。

興味のある方は一度、アルテクスへご相談下さい。

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