空き巣の侵入を防ぐ!
マンションの防犯対策8選
Sneak thief countermeasures
マンションで起こりうる犯罪とは?
マンションで起こりうる犯罪は、多岐に及びます。たとえば、部屋に侵入し、金目のものを盗む「侵入窃盗(空き巣)」や、駐車場に停めてある車からカーナビやお金を盗んだり、車そのものを持ち去る「車両窃盗」。子どもや女性を狙った痴漢や暴漢、住戸の鍵穴にボンドを流し入れて鍵を差し込めなくする、壁面への落書き、郵便受けへのゴミの投函といった悪質ないたずらなども発生しています。
マンションにおける侵入窃盗の経路と手口
マンションの侵入窃盗における、侵入経路と手口について解説していきましょう。
警察庁が発表したデータよると、令和2年に発生した侵入窃盗認知件数は4万4,093件でした。そのうち、一戸建て住宅は37.0%、共同住宅(3階建以下)は9.3%、共同住宅(4階建以上)は4.3%という結果となっています。
侵入経路は、共同住宅(3階建以下)では「窓」が49.5%と多く、次いで「表出入り口」が39.2%、「非常口」が0.1%というデータ結果でした。共同住宅(4階建以上)では、多い順に「表出入り口」が57.8%、「窓」が30.1%、「非常口」が0.2%となっています。どちらの場合も、窓や表の出入り口からの侵入が多いのが特徴です。
侵入手口は、共同住宅(3階建以下)では「無締まり(鍵の閉め忘れ)」が52.1%と半数以上で多く、次いで「ガラス破り」が22.2%、「合い鍵」が9.6%というデータがあります。共同住宅(4階建以上)では、「無締まり」が45.8%、「合い鍵」が19.7%、「ガラス破り」が13.0%となっています。いずれも、無締まりの被害が多いというのが共通しています。
狙われやすいマンションは、共通する特徴があります。自分の住むマンションはどうか、チェックしてみてください。
狙われやすいマンションとは?
狙われやすいマンションの周辺環境
狙われやすいマンションの周辺環境の特徴は次のとおりです。
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人通りや人目が少ない
空き巣が1番気にするのは、人目です。よって、犯行を見られない、人通りや人目が少ない場所にあるマンションを狙います。奥まったところや入り組んだ場所にあるマンションや、高いブロック塀に囲まれていて、死角が多いマンションはとくに狙われやすい傾向にあります。
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足場になるものがマンションのそばにある
電柱や大きな木、ゴミ捨て場やカーポートなどの施設がマンションのすぐそばにあると、それらを足場として使って、部屋に侵入しやすくなります。これらの足場になるものがあると、ターゲットにされやすくなるでしょう。
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街灯がなく暗い
マンション周辺に街灯がなく、薄暗い場合も空き巣犯はターゲットにします。暗い場所なら犯行に気づかれたとしても、すぐに暗闇に隠れることができるからです。
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植物が茂っている
庭の植木や草が生い茂っている場所も注意が必要です。空き巣が植え込みに隠れることができたり、外部の人からも見通しが悪いため、狙われやすくなります。
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盛り場近くの住宅街
空き巣は、人通りが少ない場所を選ぶことが多い反面、賑やかな盛り場が近くにある住宅地も狙います。これは、犯行後に人混みに紛れることがあり、逃げやすいためです。
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留守宅が多い住宅地
共働きで、日中家に人がいない留守宅が多い住宅地は、空き巣に入るのには好都合な環境です。隣家の人目を気にすることなく、侵入されてしまうので、なにかしらの対策をとる必要があります。
狙われやすいマンションの特徴
狙われやすいマンションの特徴には次のようなものがあります。
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単身者専用マンション
単身者の家は、隣近所の交流も少なく、家を空けている時間が長いことから、空き巣のターゲットになりやすいといえます。
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女性専用マンション
女性は、男性よりも力が弱いことから、犯人が住人と鉢合わせしたときにリスクが低いというメリットがあります。そのため、住人がいたとしても空き巣犯が侵入する「居空き(いあき)」や、就寝中などの夜間に侵入する「忍込み(しのびこみ)」などが発生しやすいでしょう。
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オートロック付きマンション
オートロック付きマンションは、一見防犯に優れているように思われますが、「オートロックがあるから大丈夫」という安心感から、玄関や窓の鍵の閉め忘れが多くなる傾向にあります。それを狙って侵入するケースもあるため、注意が必要です。
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外階段がある
外階段があるマンションも、狙われやすいでしょう。なぜなら、外から居住者が外出したことを確認しやすいからです。とくに、築年数の古い賃貸マンションは、防犯カメラやオートロックなどの防犯設備、セキュリティが備わっていないこともあり、空き巣犯の格好の餌食となってしまいます。
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低層階のマンション
3階以下の低層階マンションも空き巣被害に遭いやすいので要注意。2階以上で高さがあるため、「空き巣犯は侵入できないだろう」と、玄関や窓の施錠が甘くなることがあります。しかし、4階程度の高さなら、隣の建物や塀、電柱などから侵入したり、屋上からロープで降りて侵入できるため、かえって狙われやすくなるのです。
空き巣の前兆となるサイン③マーキング
マンションやアパートで、空き巣の前兆となるサインとして見られるのが「マーキング」です。玄関の表札部分やドアの縁の部分、インターホン、電気・ガスメーター、部屋番号プレートなどの目立ちにくいところに、丸いシールを貼ったり、記号を書いたりします。
マンションにおける有効な防犯対策とは?
Security measures
マンションにおける防犯対策として、有効なものにはどのようなものがあるのでしょうか。
実行できているかもチェックしながら見ていきましょう。
防犯対策①防犯カメラの設置
防犯カメラには、犯人を特定するための証拠となるのはもちろん、犯罪を抑止する効果もあります。
マンションでは、共有スペースに勝手に防犯カメラを設置することはできません。防犯カメラを設置してほしい場合には、管理組合に提案することからはじめましょう。自分の部屋の玄関先に、私的に防犯カメラを取り付けたい場合も管理会社に相談し、許可を得てから設置するようにしてください。
防犯カメラの設置が難しい場合には、防犯カメラの形をしたダミーを設置したり、「録画中」と書かれたステッカーを玄関先に貼るという方法もあります。これらの場合でも、ある程度の抑止効果はあるでしょう。
防犯対策②防犯フィルムを貼る
空き巣の多くは窓ガラスを破って侵入する手口がほとんどです。そのため、窓に防犯対策を施すことで、防犯性を高めることができます。
窓にできる防犯対策に、防犯フィルムがあります。防犯フィルムを窓に貼ることで、窓ガラスが簡単には割れにくくなります。また、ガラスの飛散による二次被害を防げるのもメリットです。さらに、窓ガラスにフィルムを貼るだけなので、費用も安く抑えられ、簡単に防犯対策ができます。
防犯対策③センサーライトの設置
動いている人や物にセンサーが反応して明かりをつける「センサーライト」も有効な防犯対策です。空き巣犯は、明るいところを避ける傾向があり、ライトがつけば、周囲の人に気づかれやすくなります。そのため、侵入や窃盗といった犯罪を抑止する効果があるのです。また、設置しているだけでも、防犯意識が高い建物であることを知らしめる効果もあり、狙われにくくなります。
ただし、マンションにセンサーライトを設置したい場合は、防犯カメラの設置同様、管理組合に提案することからとなります。
防犯対策④ディンプルキーや補助錠の導入
鍵を頑丈にすることも防犯対策のひとつです。鍵を頑丈にするには、2つの手段があります。
1つは、鍵そのものを防犯性の高い「ディンプルキー」にすることです。ディンプルキーは、表面や側面に大きさの異なる丸いくぼみが複数あり、従来の鍵にくらべて解錠する仕組みが複雑な鍵です。そのため、ピッキングをするにしても難易度が高く、合鍵を作るにも時間がかかり、防犯性が高いのです。
もう1つの手段は、単純に鍵の数を増やすことです。鍵の数を増やせば、空き巣が侵入しようとしたときに、鍵を解錠するのに時間と手間がかかり、周囲から発見されるリスクがあります。また、鍵の数が多いことがわかると、犯行をあきらめる空き巣犯もいます。
鍵を増やすには、補助錠をとりつけるのがおすすめです。補助錠には、鍵を差し込んで施解錠する「シリンダーキー」タイプや、窓や扉をかんぬきや突っ張り棒で止めて開かなくするタイプ、ドア枠やサッシのレールにそのまま設置できる、穴あけ不要タイプなどがあります。賃貸や分譲マンションの場合は、穴あけ不要タイプを取り付けるとよいでしょう。
防犯対策⑤防犯砂利を敷く
人が踏むと、大きな音が出る「防犯砂利」。空き巣犯は大きな音を立てられる環境を嫌うため、犯行抑止の効果があります。マンションの共有部分に防犯砂利を敷きたい場合は、管理組合、または理事会への相談が必要です。
防犯対策⑥オートロックを過信せず、必ず施錠する
「オートロックがついているマンションなら、セキュリティは万全だ」と考える人もいることでしょう。しかし、オートロックを過信してはいけません。というのも、出入りする住人の後についてマンション内に入り、オートロックを突破する「共連れ」という行為があるからです。ゴミ捨てや近距離の外出であっても、必ず玄関、窓を施錠するようにしましょう。
防犯対策⑦屋上への扉の施錠管理
「マンションの高層階なら、空き巣に入られることはないだろう」というのも誤った考え方です。実は、人が侵入経路として意識しない、上からの侵入手口があります。それが「下がり蜘蛛」です。これは、屋上からロープを垂らし、それをつたってベランダの窓から侵入する手口。これを防ぐには、屋上へ出る扉の施錠管理をする必要があります。
防犯対策⑧見知らぬ人がいたら挨拶をする
マンション内に出入りする人は、住民以外にも宅配サービスの人やガス・水道の点検員など、さまざまいるため、空き巣犯が紛れ込んでいても気づきにくいことでしょう。また、昨今では住民同士が顔見知りでないケースも多いです。そんななかで、手軽にできる防犯対策があります。それは、見知らぬ人を見かけたら挨拶することです。挨拶する、声をかけるだけで、犯行抑制の効果があります。
マンションであっても油断禁物
マンションは、一戸建てにくらべてセキュリティ面で安心と考えがちですが、人の出入りが多く、空き巣犯がマンション内に入ってきても、気づきにくいというデメリットがあります。そのため、ちょっとした外出でも施錠をしっかり行い、ご紹介した防犯対策もしておくことが大切です。
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