空き巣が嫌がる家はどのような特徴がある?
対策法についても解説
Sneak thief
空き巣被害の現状 – 被害を受けやすい場所は?
大切なマイホームに空き巣が入って、部屋を荒らされたり金品を盗まれたりしたら……。そんな万が一に備えて、考えておきたいのが防犯対策についてです。自宅を空き巣などから守るためには、まず空き巣がどんな家に入っているのか、空き巣被害の現状について知ることが大切です。
警察庁では、これまでに起きた空き巣などの侵入窃盗に関するデータを「住まいる防犯100番」のサイトで紹介しています。そのデータによると、2020年は侵入窃盗が以下のような場所で起きています。
-
一戸建て住宅 16,316件
-
共同住宅(3階以下) 4,083件
-
共同住宅(4階以上) 1,900件
すまいる防犯110番(警察庁)
(https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1.html)
空き巣に狙われやすい家の特徴とは?
マンションやアパートなどの共同住宅に比べて、一戸建て住宅は特に空き巣が発生しやすいことがわかりました。では、具体的にどんな家が空き巣に狙われやすいのでしょうか。空き巣犯がターゲットとする家には、共通する特徴がいくつかあるのでそれを確認してみましょう。
空き巣に狙われやすい家の特徴①家の周辺が乱雑
空き巣は、どんな家に侵入しようか下見を行っていることが多いです。そして下見では、「侵入しやすく逃げやすい家」を探します。そんな家の特徴のひとつとしてあるのが、「家の周辺が乱雑なこと」。郵便ポストに郵便物やチラシがたまっていたり、ごみや不用品を置きっぱなしにしていたり、植木鉢や樹木が生い茂っていたりしたら、空き巣が入っても見つかりにくくなります。さらにごみや不用品が散乱していたら、そこで侵入の死角をつくることになったり、2階によじのぼる足場に利用されたりしかねません。庭がある場合は、木をきれいに切り、伸び放題にしておかないことも大切です。
空き巣に狙われやすい家の特徴②空き巣が隠れる死角が多い
高い塀があると空き巣の侵入を防ぐことができそうに見えます。しかし空き巣からすると、一度塀の内側に侵入してしまえば、その塀が死角となって近隣から気づかれにくいため、逆に好都合となるのです。つまり、空き巣には、周囲から身をひそめて隠れることができたり、死角になったりする場所が多い家は、狙われやすいのです。
高い塀のほか、高い木で覆い隠されている家、玄関や窓のまわりに塀や木があって周囲から見えにくい家などは、死角になるため空き巣に狙われやすくなります。塀や庭木を変えることは簡単にできませんので、防犯カメラを設置して死角をなくすことが防犯対策としては効果的です。
空き巣に狙われやすい家の特徴③防犯対策をしていない
空き巣がターゲットの家を探すとき、防犯対策を行っている家とそうでない家があったら、防犯対策をしていない家に狙いを定めるのは当然のことでしょう。外から見て防犯の意識が低いとわかる家は、それだけで空き巣に狙われやすくなります。
例えば、玄関や窓に鍵がひとつしかついていない家や、鍵があってもピッキングで開錠しやすい鍵だったり、夜間に明かりをつけずにいる家などは、空き巣にとって狙いやすい家となります。逆に、防犯カメラやセンサーライトが設置されていたり、周囲が暗くなったら玄関や勝手口にはライトがついたりする家は、空き巣が避けやすくなるでしょう。
空き巣が嫌がる家の特徴とは?
逆に、空き巣が「侵入しようと思わない家」や「侵入したら危険と思う家」は、どんな特徴があるでしょうか。空き巣がターゲットを定めるとき、立地や家の特徴などを見て、どの家が侵入しやすいか確認します。そんなときに、空き巣が侵入を嫌がる家には次のような特徴があります。
空き巣が嫌がる家の特徴①防犯対策がされている
上述の「空き巣に狙われやすい家」の特徴で、「防犯対策をしていない家」をご紹介しました。つまりその反対で、防犯対策がしっかり行われている家は、空き巣が嫌がるもの。防犯対策を行っているサインとして最もわかりやすいのが、ホームセキュリティシステムを利用しているマークを貼ったり、防犯カメラを設置したりしていること。そのような対策を行っていることは、住人の防犯に対する意識が高いことの表れであり、空き巣は当然嫌がります。
ホームセキュリティや防犯カメラ以外でも、夜間には玄関の明かりをつけたり、裏口にはセンサーライトをつけたりすることも有効。侵入して見つかる可能性が高いと思うため、そのような家には空き巣は侵入しようと思わないでしょう。
空き巣が嫌がる家の特徴②ダブルロックがある
空き巣の侵入経路のうち約2割を占めているのが、玄関です。空き巣といっても、いかにも怪しい恰好をしている人は少なく、身なりのきれいなセールスマンになりきったり、業者のふりをしたりして、玄関に近づきます。そんな玄関から侵入しようとたくらむ空き巣にとって嫌なのが、鍵が2つついたダブルロックの家。鍵が2つあるということは、その2つの鍵を開けないと、中には入れないということ。鍵を開けるのにかかる時間が長くなるほど、近所の人に見られる可能性が高くなり、空き巣は侵入をあきらめるはずです。実際に、警察庁が発表している侵入窃盗犯の心理としても、侵入に手間取って5分かかると、およそ7割の空き巣は侵入をあきらめることがわかっています。
空き巣が嫌がる家の特徴③死角がない
例えば高い塀に囲まれた家など、死角が多い家は、空き巣に狙われやすい特徴があります。それは、空き巣が人目につかないような場所から侵入を試みたいと思うから。高い木や垣根、倉庫の影など、身を隠せる場所が多くあるほど、空き巣にとっては嬉しいもの。玄関の鍵をピッキングで開錠したり、部屋の窓ガラスを割って中に侵入しようとしたり、そのような場面を近所の人に見られてしまっては通報されてしまいます。だから家に死角がなく、周囲の道路や隣近所から、家のあらゆるところがよく見えるようなら、空き巣は嫌がります。
空き巣が嫌がる家の特徴⑤近所の往来が多い
警察庁が発表している空き巣に関する情報で、侵入者が犯行をあきらめる要因として最も多いのが、「人に声をかけられること」です。近所の住人に声をかけられたり、じろじろと見られたりすると、顔をしっかり見られたという意識からか、侵入をあきらめる傾向が高いのです。侵入先の住人ではなくても、誰かに自分の顔を目撃されていては、捕まるリスクが高くなるので、「侵入はやめておこう」という心理が働くのでしょう。そのため、近所の住人の往来が多い地域や、近所づきあいがよく街全体で連帯感があるような場所の家は、空き巣は嫌がるのです。
ただし、人通りがあると言っても、繁華街のように不特定多数の人が往来するような道に近い家は、逆に危険。空き巣が侵入した後に、その人混みにまぎれてすぐに逃走しやすくいため、空き巣にとっては「逃げやすい家」になる可能性があります。
空き巣から家を守るための対策法
Sneak thief
「空き巣に狙われる家」と「空き巣が嫌がる家」の特徴がわかったら、空き巣から家を守るためにはどんな対策を行うことが有効でしょうか。おすすめの対策5つを順に解説していきます。
空き巣からの対策法①玄関に鍵を2つつける
玄関に鍵が2つあるだけで、空き巣は侵入をあきらめやすいことをご紹介しました。「ワンドア・ツーロックがいい」と言われているように、玄関や窓の扉1つに対して、2つの鍵があると防犯効果が高まります。毎日外出から帰宅したときに、2つの鍵を開けないと中に入れないのは不便と思うかもしれませんが、防犯を考えて2つつけることを考えてみてはいかがでしょうか。さらに鍵は、ピッキングに強い複雑なものを選ぶようにしましょう。
空き巣からの対策法②防犯カメラをつける
防犯カメラがあると、空き巣はその家を敬遠します。万が一侵入して逃走できても、その犯行の様子をカメラで撮られている可能性があるし、それによって捕まる確率が高くなってしまいます。だからそんなリスクの高い家は侵入したくないと思うもの。だからこそ、防犯カメラを設置することで、高い防犯効果が期待できるのです。また塀や庭木に隠れて死角ができる場所があったとしても、防犯カメラを設置してそれをつぶすことができます。
空き巣からの対策法③窓には補助錠と防犯フィルム
空き巣の侵入経路のうち約半数が、窓からになります。鍵の近くの窓ガラスを割って、手を差し込み鍵を開けたら、簡単に侵入できてしまうのです。だから、玄関に鍵を2つつけるのと同じで、窓にも2つの鍵をつけることで防犯対策になります。そこでおすすめなのが、補助錠を家の各窓に設置すること。また防犯フィルムを貼るのも有効です。防犯フィルムは窓を割られたときに、割るのに時間がかかります。補助錠と防犯フィルムの両方をつけることで、防犯効果が高まります。
空き巣からの対策法④センサーライトをつける
近くで人が動くと、自動で点灯するのがセンサーライト。薄暗い場所や暗い時間に侵入を試みようとする空き巣がいたとき、パッとライトが点灯したら驚くもの。誰かに見つかったと思って逃走することも考えられます。だからセンサーライトをつけることは、効果的な防犯対策のひとつになります。また空き巣からすると、センサーライトをつけているということで、住人が防犯意識が高いと思い犯行をあきらめたくなるでしょう。
空き巣からの対策法⑤留守を気づかれないようにする
空き巣は、住人がいない留守宅を狙って侵入しようとします。そのため、仕事などで家を開けている時間が長い方は特に、家が留守であることを外から悟られないようにすることも大切です。外が暗くなっているのに洗濯ものが干したままになっていたり、家の明かりがついておらず真っ暗だったりすると、家に誰もいないことをアピールしていることになります。玄関やリビングの明かりはタイマー機能つきのものを利用すれば、自動的に点灯するようにできます。旅行や帰省で長期間家をあけるときは、ポストに新聞や郵便物がたまらないようにすることも大切です。
空き巣から家を守るための対策法
空き巣が入りやすい家にはいくつかの特徴があり、それと同じように空き巣が嫌がる家にも共通点があることがおわかりいただけたでしょう。空き巣は、侵入に時間がかかるとわかった場合や、住人の防犯意識が高いと感じる家、周囲から見通しがよく誰かに犯行を目撃されそうな家は避けるものです。このような空き巣の特徴や、どのように侵入するのかその傾向を把握すると、どんなことをすれば防犯対策ができるか自然と見えてくるでしょう。
そして、改めて自分の自宅が、空き巣から見て「狙いやすい家」なのか、それとも「空き巣が嫌がる家」なのか、チェックすることをおすすめします。さらに、ここでご紹介したような防犯対策を取り入れて、自分の大切な家を守りましょう。
警備コラムの
関連記事
Column Connection
警備コラムの
新着記事
Column New
警備コラムの
人気記事
Column Popular
セプラ株式会社の
その他のサービス
Other Service
-
施設警備
入退出管理・施錠管理・手荷物検査・不審者管理などを行います。
View More
対象施設はマンション・学校・商業施設・病院・工場・介護施設・物流センターなどになります。 -
常駐警備
受付業務・入退出管理・手荷物検査・不審者管理・監視業務などを行います。
View More
対象施設はビル・マンション・学校・商業施設・病院・介護施設などになります。 -
臨時・巡回警備
見張り業務・深夜巡回・不審者発見・施錠管理・火元確認などを行います。
View More
対象施設や案件内容は様々であり、幅広く対応致します。 -
空き家の管理・防犯
外観点検、庭木、雑草の確認、除草、ポスト確認、施錠確認、管理ステッカー設置などを行います。
View More
対象は空き家、長期不在になっている家屋などになります。