空き巣の侵入を防ぐ!
戸建てやマンションの防犯対策5選
Sneak thief countermeasures
侵入窃盗被害の現状
建物に忍び込み、金品を盗む侵入窃盗被害の件数は、年々減少しています。しかし2019年の1年間を見た場合、戸建てやマンションといった住宅で28,936件、驚くことに1日あたり約79件もの被害が確認されているのです。これは、被害にあった建物のうち、戸建てが約44%、マンションが約15%(3階以下が約11%、4階以上が約4%)と全体の60%近くを住宅が占めていることになります。また、侵入窃盗の1/3が空き巣とみられ、その犯行件数は2019年の1年間で1日平均54件です。昔から戸建ては、窃盗犯が侵入しやすい建物といわれています。しかし、多くの人たちが住むマンションのような共同住宅であっても、その被害件数の現状を知れば、絶対に安心・安全というわけではありません。
参照:警察丁 住まいる防犯110番 データで見る侵入犯罪の脅威
(https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html)
狙われやすい家の特徴
侵入窃盗被害の大半が戸建てやマンションといった住宅に集中しています。そして、空き巣などの窃盗犯が狙う住宅には、共通点あるのです。たとえば、住宅の立地が人通りの少ない場所や街灯のない場所などは、人目につきにくい点から、空き巣に狙われやすいことは、一般的にも認知されています。しかし、人通りの多い駅や繁華街や商店街周辺の住宅でも、犯行後に自分の姿を人ごみの中へ紛らせることができるため、侵入窃盗のターゲットにされやすいのです。また、オートロック付きの集合住宅も油断できません。オートロックという機能に警戒心がゆるみ、玄関や窓の施錠を忘れたり、怠っている家が増えていることを空き巣は知っており、その隙を狙っています。さらに、外階段付きの集合住宅は、家の出入りを空き巣に見られてしまい、居住者の留守を狙われてしまうようです。オートロック機能が付いておらず、部外者の出入りが自由な古いマンションやアパートも、空き巣の侵入を許してしまう可能性が大きくなります。 その他には、規則的な生活を送っている家や、ポストに郵便物が溜まっている家、洗濯物が干しっぱなしの家なども、空き巣に留守時間や不在状況などを読まれ、侵入窃盗を許してしまうかもしれません。
空き巣の侵入方法とは
空き巣は、どのような手口を使い、住宅に侵入するでしょうか?その大半を占める侵入方法が「無施錠」や「ガラス破り」といわれています。無施錠とは、言葉の通り、家の玄関や窓を施錠していない状態を指し、そこから家に忍び込む方法です。たとえ、わずか数分間の無施錠であっても、空き巣の侵入窃盗を許してしまいます。また、ガラス破りも空き巣が家へ侵入するための常套手段です。ガラス破りには、工具や腕の肘などを使う「こじ破り」や「打ち破り」の他、バーナーやライターを使った「焼き破り」などがあります。一般的な窓ガラスであれば、侵入までにどの手口も数秒~数十秒以内に破られてしまうでしょう。
防犯対策方法
空き巣などの侵入窃盗被害から家を守るためには、おもに、プロの防犯サービスを利用する方法と自分で防犯対策をおこなう方法があります。ここからは、それぞれの防犯対策における概要や、メリットとデメリットを見ていきましょう。
防犯サービスを利用する
侵入窃盗被害を防ぐ効果的な防犯対策、それがプロの防犯サービスを利用することです。ひと昔まで、防犯サービスの導入は、デパートやオフィス、病院や工場など、大型の商業施設や公共施設などに限られていました。しかし、近年では、セキュリティ強化の観点から、戸建てやマンションといった住宅でも、防犯サービスを利用する割合が急増しています。一般的に、防犯サービスとは、各種センサーや防犯カメラの機能を利用し、建物のセキュリティ強化を図る警備システムのことです。
住宅を対象とした防犯サービスは「ホームセキュリティ」と呼ばれていることから、テレビのCMなどでも聞きなじみのある言葉かもしれません。設置された各種センサーや防犯カメラが24時間365日体制で、警備対象を監視します。最新情報が随時警備会社の管理センターに送られ、異常を察知した場合、警報を鳴らすと同時に警備会社へ通報、警備員が現場へ急行するなどの対応がとられるものです。住宅に防犯サービスを利用する最大のメリットには、犯罪の抑止効果が挙げられます。空き巣は、犯行前にターゲットとなる住宅を下見する傾向があるのですが、その際に各種センサーや防犯カメラが設置されている家は、逮捕されるリスクが大きくなるため、諦めざるを得ません。防犯サービスの存在が、空き巣などの侵入者に対する威嚇や抑止になるのです。もちろん、いたずら防止や迷惑行為の抑制などにもつながります。また、万が一の事故や事件などが起こった場合、その証拠を残せることも、防犯サービスのメリットです。防犯カメラを設置していれば、空き巣や不審者の姿、近隣で起こった交通事故やひったくりなどの映像がつぶさに記録されるため、後々の証拠として逮捕や裁判などに使うことができます。
このように、利点の多い防犯サービスなのですが、初期費用や月々に支払う警備料金の負担が大きなデメリットです。また、防犯サービスの内容は、警備会社やプランによっても異なるため、予算との兼ね合いを踏まえたうえでの、最適な利用方法の見極めも難しいポイントになってきます。
自分で防犯対策をおこなう
空き巣や不審者などの犯罪行為を未然に防ぐため、自分で防犯対策をおこなうことも可能です。具体的な方法としては、市販の防犯グッズの活用や、玄関や窓の鍵を防犯性の高い種類に交換するなどがあります。自分で防犯対策をおこなう最大のメリットは、防犯サービスの利用と比較した場合、費用を大幅に安く抑えられる点です。防犯グッズや新しい鍵などの防犯設備を自分で購入・設置するため、防犯サービスのような初期費用や毎月の警備料金といった出費が必要ありません。また、防犯性を高めたい場所だけに対策を施せる、好きなタイミングで設置や交換できるなど、自分の都合に適した防犯対策をおこなえる点もメリットのひとつです。
ただし、自分で防犯対策をおこなう場合、デメリットが生じる可能性も高くなります。最も問題となる点は、セキュリティの甘さです。どれだけ防犯グッズの利用や鍵交換などの対策を講じたとしても、プロの防犯サービスに比べれば、どうしてもセキュリティレベルが劣ってしまいます。空き巣は、その甘さや隙を見逃さないでしょう。そして、万が一侵入窃盗被害にあってしまえば、警察への通報や現場検証の立会いなど、すべて自分で対応しなければなりません。住宅が賃貸物件の場合、大家や管理会社への連絡なども必要です。このように、自分でおこなう防犯対策は、いざというとき、大きなリスクが伴うことも覚えておきましょう。
【戸建ての防犯対策方法】防犯サービスを依頼する場合
Security service request
セキュリティの専門家が提供する防犯サービスを依頼する場合、最も気になるポイントのひとつが利用時に必要な費用です。ここでは、一般的なホームセキュリティの費用相場と申し込みから契約までの流れを解説していきます。
防犯サービスの相場
ホームセキュリティと呼ばれる住宅の防犯サービスは、サービスを提供する警備会社や契約内容、住宅の条件などによって、その費用が異なります。防犯機器や設置費用などの初期費用と契約期間中の月額料金が、防犯サービスを受けるために必要となる基本的な費用です。一般的な住宅の費用相場としては、初期費用が約5万円~10万円ほど、月額料金が約3,000円~6,000円ほどになります。しかし、この金額は、あくまでも目安です。前述したとおり、住宅が戸建ての場合と集合住宅の場合、新築物件の場合と中古物件の場合、防犯機器を買い取る場合とレンタルする場合、選ぶ防犯機器の数、種類なども料金の違いに大きな影響が出てきます。また、出張・転勤・旅行などで家を長期不在にする場合、相続した遠隔地にある実家を管理する場合も、防犯サービスの利用が可能です。住宅の定期・不定期巡回をはじめ、施錠確認、外観・内観点検、簡易清掃などをおこなってくれます。料金相場は、警備会社や契約内容によって異なりますが、警備対象が屋外のみの場合で約6,000円から、屋内外両方の場合で約8,000円からです。
申し込みから契約までの流れ
実際に防犯サービスの依頼をおこなう場合、どのような手順を踏むのでしょう?防犯サービスの申し込み方法から契約締結までは、以下のような流れになっています。
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1)問い合わせ
気になる警備会社を複数ピックアップし、電話やメールで問い合わせの連絡を入れてください。基本的に警備の相談や見積りの依頼などは、無料で受け付けてくれます。
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2)訪問ヒヤリングや警備診断
警備会社の担当者が住宅を訪問し、防犯に携わるプロの目線でセキュリティの課題をチェックしてくれます。このとき、警備に対する希望や予算などを明確に伝えましょう。
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3)防犯サービスの提案と見積書の提示
担当者から最適な防犯サービスの提案があり、依頼主の要望や予算などに応じた見積書を作成、提示がなされます。
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4)契約
提示された見積書の内容に納得がいけば、警備会社と正式に契約を交わしましょう。防犯サービスの内容や料金、サービス開始日、契約期間などをしっかりと確認してください。
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盛り場近くの住宅街
空き巣は、人通りが少ない場所を選ぶことが多い反面、賑やかな盛り場が近くにある住宅地も狙います。これは、犯行後に人混みに紛れることがあり、逃げやすいためです。
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5)サービス開始
防犯機器の設置工事が完了すれば、防犯サービスの開始です。
【戸建ての防犯対策方法】自分で防犯対策をおこなう場合
プロの防犯サービスを利用すると同時に、自分でも防犯対策を講じておけば、家の防犯性が飛躍的に向上することは間違いありません。ここからは、実際に自分で防犯対策をおこなう場合、実践してほしい具体的な方法をご紹介します。
玄関の防犯対策方法
まずは、住宅の玄関に防犯対策を講じましょう。おすすめの防犯グッズは、玄関に取り付け可能なセンサーライトです。人の動きに反応し、瞬時にライトが点灯するため、夕方から夜間の防犯対策として効果が期待できます。また、補助錠の設置やドアスコープを覗かれないように工夫するのも、大切なポイントです。さらに、短時間の外出でも施錠をすること、郵便受けの上や鉢の下に鍵を置かないなど、防犯意識を習慣づけるように心がけてください。
窓の防犯対策方法
窓に防犯対策を施すことも、侵入窃盗を防ぐための重要なポイントになってきます。外出時には、必ず窓の鍵を施錠しましょう。戸建てならば、雨戸を閉めるようにしてください。在宅中であっても、開錠の必要がない窓の鍵をかけておくことは、空き巣の侵入を防ぐために必須です。窓に補助錠を設置するのも効果的な防犯対策になります。防犯グッズには、窓ガラスが割れにくくなる防犯フィルムやステッカーがおすすめです。また、窓際に設置できる防犯アラームも空き巣の侵入防止に一役買ってくれます。
家の周り・裏の防犯対策
玄関や窓以外にも防犯対策を講じれば、住宅の防犯性がさらに高まります。家の周りや裏庭に、自動に点灯する屋外照明を設置しましょう。空き巣は、その存在だけでも間違いなく嫌がります。特に、人感センサーライトや夜間常時点灯式照明がおすすめです。また、監視カメラを模したダミーカメラの設置も、外観が本物と見分けがつかないため、防犯対策に有効的な手段に挙げられます。さらに、踏めば80デシベルほどの音が鳴る防犯砂利も、家の周り・裏の防犯対策に最適な防犯グッズです。
自分で防犯対策をおこなう場合のポイント
侵入窃盗被害を防止するため、最も注意を払うべきポイントは「侵入させないこと」です。
空き巣や侵入者は、建物に忍び込む時間が5分を過ぎた場合、約70%が侵入を諦めるといわれています。また10分近くかかってしまった場合で約90%、さらに10分を経過すれば、ほぼすべての空き巣や侵入者が建物への侵入を断念するそうです。この観点からも5分を目安とした防犯対策を講じるようにしてください。そのためにも、住宅の玄関や窓には、必ず複数種の防犯グッズを設置することです。ひとつの防犯グッズだけなら、短時間で侵入を許してしまうかもしれません。しかし2~3種類の異なる防犯グッズを設置しておけば、手慣れた空き巣でも容易に突破することはできないでしょう。5分という時間を堅守すること、それが自分で防犯対策をおこなう場合の秘訣なのです。
セキュリティ強化を図るのなら防犯サービスを利用しましょう
空き巣などの侵入窃盗被害から家を守るためには、防犯対策が重要なポイントになってきます。自分で防犯対策をおこなうときは、空き巣が侵入を諦める時間とされる5分を目安にし、この時間を稼ぐためにも、家の玄関や窓に防犯グッズを併用し、設置してください。また、万が一のとき、頼りになるプロの防犯サービスも利用し、住宅のさらなるセキュリティ強化を検討することをおすすめします。
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